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宇宙船地球号パイロットのマニフェスト(11) 総額1680兆円の建設費を要するトリウム・エネルギー
高校1年生のときに、生物の授業で、「ウニの発生」を習ったことがあります。ウニは雌雄異体で、雌は卵子を、雄は精子を体外に出し、体外受精を行うため、発生の様子が非常に観察しやすい生物です。
ウニの受精卵は、受精後約40分で子午線に沿って縦に割れ、2つの割球になり、二細胞期に入ります。受精約1時間後には、さらに子午線に沿って縦に割れ、四細胞期に入ります。次に受精1時間40分後には、赤道面で横に割れ、八細胞期を迎えます。さらに十六細胞期、三十二細胞期、六十四細胞期を経て、桑の実のような桑実胚になるわけですが、ここまでくるのに約3時間40分ほどかかります。
筆者は、全世界をマーケティング・エリアに分割する試行錯誤の作業をする中で、128のエリアに分割するときに最も自然な分割ができることを発見すると同時に、その128が2の7乗であることに気付きました。そのときに脳裏に浮かんできたのが、この「ウニの発生」だったのです。「これだっ!」と思いました。まさに全世界のマーケットは、この「ウニの発生」のようにエリアに分割することができると思った瞬間でした。
ということで、11回目をお届けしますが、例によって今後の進捗を一覧にしておきます。バックナンバーについては、リンクになっています。
1.「石油・ドル本位制」に代わる世界システムをつくる
2.石油に代わる代替エネルギー資源としてのトリウム
3.人類が必要とする8万kWe、84万基のトリウム原子炉
4.トリウム原発によるBOP優先の安価な電力供給計画」
5.トリウム・エネルギーが生むポスト・ドルの準備通貨「UNI」
6.地域通貨「アトム」から国際準備通貨「UNI」への出世街道
7.「見えざるカミの手」による布石か? シーランド要塞跡
8.金融崩壊の今こそ、金融再生を担う新しい人材が必要
9.工程表に従い、エンジニアリング企業とシーランドを確保
10.2050年の人口を基に策定したマーケティング・エリア
11.総額1680兆円の建設費を要するトリウム・エネルギー(本稿)
12.トリフィン・ジレンマのない「アトム」だから「UNI」に出世できる
13.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(上)
14.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(下)
では始めましょう。その前に、クリックをお願いします。
ありがとうございます。
全人類に1兆kWeの電力を供給するトリウム原発建設計画
「128」は2の7乗です。ということは、世界を2分割して2エリア、4分割して4エリア、8分割して8エリア、16分割して16エリア、32分割して32エリア、64分割して64エリアになるとき、何段階分割しても、それによって生まれる複合エリアが、それぞれ最もスマートで自然な形で分割されていて、全体として整合性のとれた分割になることが望ましいわけですが、結局気が遠くなるほどの試行錯誤の結果完成したのが、別添資料の「トリウム原発建設計画」(Sheet1は一覧であり、Sheet2は分割の実態)です。
Sheet1を一瞥していただくと分かるとおり、「南北アメリカ」は8分割の一つにぴったり納まっていますし、さらに16分割で、北米と中南米に見事に分割されています。世界最大のインドのウッタルブラデシュ州は、4つのエリアがきちんと32分割の一つに納まっていますし、そうした例は、パキスタン、西部アフリカ、ナイジェリア等にも見ることができます。世界を2050年の人口比でエリア分割するときに、これ以上の芸術的な分割はありえないと自負しているところです。民族、宗教、政治、経済、言語、文化、資源、歴史等についても、必要に応じて、可能な限り配慮しました。
このように2の1乗、2乗、……、7乗とエリア分割する過程は、まさに受精卵の発生の過程を彷彿とさせます。このようなエリア分割の強みは、事業の進捗が地域ごとに均衡しないために生じる「爬行性」を柔軟に吸収できる点にあります。進捗に応じて、進捗が進んだところから、順次エリアを2分割していけばいいからです。
トリウム炉アッセンブリー8基地を含む128のリージョナル・サプライ・センター
エリア設定を行ったところで、まず8分割のエリア・ブロックのそれぞれの中から、トリウム炉のアッセンブリー工場を建設する8つのエリアと都市を選定しました。それが、日本(高松)、広東東部・香港(香港)、ダッカ(ナラヤンガンジ)、南インド北部(チェンナイ)、パキスタン南部(カラチ)、大小ブリテン・アイスランド(フェリックストウ)、南部アフリカ南部(ダーバン)、メキシコ南東部(ベラクルス)の8つです。選定に当たっては、人口、交通(航路、陸路、空路)、インフラ、造船業の有無等を総合的に検討して判断しています。
次に、残る120エリアについて、リージョナル・サプライ・センター(RSC)の立地を選定していきました。先の8都市同様、人口、交通(航路、陸路、空路)、インフラ等を比較検討しつつ選定していきましたが、とくに可能な限り「港湾都市」を優先する選定を行いました。港湾都市という場合、例えば中国吉林省の「哈爾濱」のように、いわゆる内水港、河川港などといわれる内陸部の港湾については、海岸線をもたない内陸部にあるエリアのRSCを選定する場合に、積極的に採用することにしました。
その結果、既述のように、先の8都市を含む128のRSCのうち、102のRSCが港湾ということになり、いわゆる内陸の港湾都市ではないRSCは、わずか26カ所に留まることになったのです。RSCの選定に当たって、流石に現地の視察までは行っていませんが、可能な限りグーグル・アースの地図や航空写真を観察するなど、バーチャルに「現地視察」を行いました。グーグル・アースの威力には、凄いものがあると思いました。
また、世界中のほとんどの港湾に関する情報のポータルともいえる「World Port Source」というサイト(http://www.worldportsource.com/)からは、港湾の比較選定において、詳細で貴重な情報を得ることができました。
1,680兆円の総工費を賄う「みんなのネオ年金」の各国ローカライズ版
ところで既述のように、私が基本設計を行ったコンテナサイズのトリウム原発3本セットの製造原価は、十分に大量生産が実現した時点で20億円程度になると想定されています。技術の進歩によって、仕様も原価も生産数も、従属的に変化するのは当然ですが、仮にこれらの条件が、将来にわたって変わらないものと仮定すれば、84万基の製造原価は〆て1,680兆円です。ざっと15兆ドル、世界のGDPの約4分の1になります。

作者: Dr. Done
更新日:2010年2月8日 9時20分
GDP信仰からの脱却9~スティグリッツらによる新たな社会指標の検討
前回記事で、GDPに代わる社会指標を開発しようとする最新の動きの一つとして、仏サルコジ大統領が音頭をとり、ジョセフ・E・スティグリッツ教授がチェア・マンとなって、GDP代替指標を検討しようと始動した『経済のパフォーマンスと社会の進歩の測定に関する委員会(the Commission on the Measurement of Economic Performance and Social Progress)』の存在を紹介した。

報告では、幸福は、サステイナビリティ(持続可能性)とも密接に関わるものであるとされている。(中略)サステイナビリティの問題の本質は、どれだけのストックを将来世代に引き渡すことができるかであるといえる。つまり、貨幣的、非貨幣的な“ストック”の持続可能性を測定しようとする発想。サスティナビリティの計測にはは将来の見通しという難しさがあるため、今回報告では環境フットプリント(人間の活動が環境に及ぼす永久的な影響、足跡)など、幾つかの候補指標の例示やその合成指標の作成などの可能性を挙げながらも、視点の提示にとどまっているようだ。 ■CMEPSP報告への疑問点 現在のGDPに関して述べられている6つの問題点は、市場化された活動のみしか評価されないという点など、これまで本シリーズで検討してきた内容と重なる部分もある。また、総額あるいは一人当たり平均というモノサシしか持たないGDPでは格差問題の評価が欠落するという指摘も首肯できる。 一方、「幸福度」という曖昧なモノを評価しようとするが故に、(GDPの代替指標を検討している多くの事例に見られるが)アンケートや心理学などの主観的アプローチを取ろうとしている点には疑問が残る。確かに、社会指標が人々の活力や目標を示すものであることが望ましいのは当然だが、一方で、人間の主観ほど当てにならないものはないというのも一面の事実だからだ。 また、「生活の質」を測ろうとする視点の中に、余暇時間や気候変動など現代特有の支配的な価値観が混じり込んでいる点も気になる。 これからの社会指標を考えるに当たっては、これら個々人の主観や時代によって変動しやすい価値観を可能な限り排した客観性と普遍性を持ち、かつ、それが確実に新しい人々の活力に繋がっている要素を見出すことが重要ではないかと思う(その意味で、GDPは良くも悪くも「お金」一本という単純明快さを持っている)。 今回は先進国代表のフランスの事例を紹介したが、次回は、発展途上国の代表、ブータン国王が40年近く前に提唱した「GNH」という指標開発の現在の進展状況について押さえてみる。
作者: s.tanaka
更新日:2010年2月8日 13時30分
『国家と市場の力関係の逆転』 3 十字軍遠征~騙せば官軍
この聖職者任命の叙任権を王から奪取することでローマ教皇は、それまでバラバラだった各地の教会を、ローマ教皇を頂点とする統一組織に再編成することが可能になり、王権から独立してヨーロッパ全体にネットワークを張り巡らした。この流れの中で、十字軍遠征が始まります。今日は、十字軍遠征と商人・金貸しとの関係について調べてみました。 いつものブログ応援、よろしくお願いします。
◆十字軍遠征 地中海を囲むパレスチナは、神聖ローマ帝国を中心とする西ヨーロッパ、そして東ヨーロッパの東ローマ(ビザンツ)帝国、およびイスラムの三大文化圏がひしめく接点であった。この中で8世紀以降、窮地に立たされたのが東ローマ帝国であった。東からは新興のイスラム勢力(セルジューク・トルコ)によって脅かされ、一方11世紀になると、農業生産力を基盤に、西ヨーロッパが力を蓄えて膨張してきたからである。しかも1054年以降は、「正統と異端」をめぐって東西のキリスト教教会が分裂(東ローマ帝国にギリシア正教が成立)し、西ヨーロッパとの不和は深まっていた。 このような情勢の中、東ローマ帝国の復興を目論んだ皇帝が、ローマ教皇に支援を要請する。 東ローマ帝国皇帝は、パレスチナにおけるセルジューク・トルコ(イスラム教徒)によるキリスト教徒迫害を、大々的に誇張してローマ教皇に報告し、“異教徒制圧”のための援軍を要請したのである。教会の再合同=西ヨーロッパとの和解がその交換条件であった。 それを受けて、東方のキリスト教に対する優位を確立し、自らの勢力を拡大しようという野望を持つローマ教皇が、東ローマ帝国の支援要請を受けイェルサレム奪還を呼び掛け、十字軍を組織したのである。 すなわち十字軍は、東西ヨーロッパ指導者の政治的野心による合作であった。キリスト教徒による「正義の戦い」という大義名分は、「政治的野心」を正当化するための方便として用いられたのである。 そして「十字軍遠征」の呼びかけに、西ヨーロッパの諸侯や騎士が応じる。当時の諸侯や騎士たちは、封建制の完成によりヨーロッパでは新たな領地獲得が困難になっていたため、ヨーロッパ外部で領地や戦利品を獲得する必要があったからだ。そこに、十字軍遠征を利用しての商圏拡大を狙う商人が加わり、1096年十字軍遠征は実行に移されることとなった。十字軍遠征:イェルサレム奪還のためのキリスト教徒による「正義の戦い」。 これは、教皇・皇帝・諸侯・騎士団、商人・金貸しによる政治的野心の正当化、領地拡大、商圏拡大のための方便「大義名分」でしかありません。まさに騙しで始まったのです。 ●ヴェネチアによる第4回十字軍~コンスタンティノープル攻撃 そしてイェルサレムを中心とするイスラム圏から富を掠奪するに留まらず、ヴェネチアが中心となって組織された第4回十字軍では、彼らの優勢な海軍力を生かして、東ローマ帝国(ビザンツ帝国)のコンスタンティノーブルまで占領します。占領後、新たにラテン帝国という国まで作ります。。 ヴェネツィア十字軍側は当時の慣習に従って、3日間の略奪を行い、ハギア・ソフィア大聖堂に立てこもった市民や聖職者たちを殺戮し、総主教の座も犯します。 これ以降、十字軍はローマ教皇の制御から離れ、参加した王侯の利害に左右されることが一層強くなっていきます。 ヨーロッパ全体が騙し・掠奪へと向かい「騙せば官軍」の世界が加速していきます。
聖地の守護、巡礼者の保護を目的に結成された騎士団は、どんどん入団者を増やし、ヨーロッパと聖地イェルサレムをつなぐ「巡礼領域」において、一大勢力に発展して行く。中でも、地中海の制海権を独占し、独自の船舶を保有していたテンプル騎士団は、中東へ兵員を輸送するばかりか、巡礼者も金を取って輸送、その帰途には香料やシルクなどの中東の物産を積載してヨーロッパで売りさばくことで、莫大な富を得た。また、この財を元手に手形取引や銀行業務など金融にも手を出して行く。 ・テンプル騎士団の勢力拡大を見たフランス王が、1307年財産と金融システムを手中に収めるべく弾圧を強行する。騎士団の一部は弾圧を予測し、船団に移しておいた富で交易を続け、海賊行為にも手を染める。そして交易ルート確保のため、港々に「ロッジ」(集会所・支部)を構築していく(→フリーメーソンへ)。ロッジでは保険業務も行われており、今日の金融・保険業の源流となる。十字軍は始めからヴェネチア商人等が裏で動いていましたが、200年以上に亘る遠征により、富の大半を領有する貴族や騎士の大半が、交易に関わり、商人(投機)貴族化していきます。これが現在の金貸しの上位に位置する欧州の金主へと繋がっていきます。 また、第4回十字軍の遠征以降、イタリア商人は東地中海や黒海の主導権を奪い取り、ヴェネチア、ジェノヴァ等の国家が力を付け、商人・金貸しに都合の良い法制・芸術・思想を生み出して行きます。 ●十字軍遠征とは?何だったのか? ・ヨーロッパ全体に「騙せば官軍」の意識が広がった。 ・諸侯・騎士団を、商人(投機)貴族化していった。 ・200年に及ぶ掠奪による持続的市場拡大により、富が蓄積された。 *次回は、十字軍の掠奪品を原資として始まるルネッサンスについて追求して行きます。 年表・地図出典:ユニバーサル 新世界地図
作者: yooten
更新日:2010年2月7日 19時29分
新シリーズ「お金の本質に迫る!」4~イスラムが生んだ商人国家~
"お金"の誕生から国家との関係まで扱ってきたこのシリーズ。
過去の記事はココから!
シリーズ第1弾「お金の本質に迫る!」1~お金が生まれてきた背景~
シリーズ第2弾「お金の本質に迫る!」2~市場拡大の原動力~
シリーズ第3弾「お金の本質に迫る!」3~国家と貨幣の関係~
4回目はお金を扱う商人が作り出した国家を紹介します。
イスラムは商人国家だった?
なかなかイメージは付きにくいかもしれませんが、詳細は本文で。
本文の前に、いつものクリックをどうぞ :m049: :m118: :m118:
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るいネット「なぜイスラムで商品貨幣経済社会が発展したのか?」より
さて、なぜ、このような商品貨幣経済社会が広く伝播しえたのか? それは、彼らの宗教に秘密があります。 イスラムと言えば、砂漠の、遊牧民の、戦士の宗教である、というイメージがあります。有名なマックス・ウェーバーがそう言っているので、この見方はかなり影響力を持っています。イスラム教は商人によって作り出された。 商人にも受け入れやすい宗教≒教え、規範だった。 市場社会が形成されつつある中で、いかに商人たちを含めて国家(集団)を統合していくか、そのために生み出されたのがイスラム教とも言えるかもしれません。 そしてイスラム国家が繁栄したことで、イスラムの規範に馴染めなかった異教徒(ユダヤ人)が欧州に流れて自由市場を開拓していく。 その後の欧州での市場拡大へと繋がるんです。 商人を活かしながらもイスラム教の規範をもって国家統合をなしえたイスラム国家と、国家と切り離し自由市場を開拓した、現代の市場に繋がる欧州の違いは、現在の経済破局を示唆しているように思えます。 次回は、時代を飛び越えて、17Cの絶対王政の時代の話です。 お楽しみに~。ですが、これは事実ではありません。ムハンマドとその弟子らは、あくまで信仰者として闘ったのであって、戦士ではありません。彼らは徹頭徹尾商人だったのです。 征服の中で彼らは遊牧民たちと同盟しましたが、それは都市の住人たちが、遊牧民を利用したにすぎないのです。その証拠に、9世紀初期まで、軍人は、未開民族の奴隷たち、非アラブ人の出身者の仕事でした。戦士の社会的評価は低かったのです。 商人の地位は全く軍人とは逆です。商売によって得られる富は、代表的なハラル(宗教的に許容されたもの)です。 むしろ、商人のライフスタイルこそ、イスラム教徒としての義務を全うするに相応しいものであると考えられていました。 商人であれば、規範で決められたように一日五回祈る時間も、教典を勉強する時間もあります。頻繁に旅行にでかけるので、聖地メッカ巡礼も簡単に行うことができます。また、肉体労働をする低所得者よりも、断食をするのがやさしくなります。 なによりも、ムハンマドとその仲間達が商売を職業としていたのです。ムハンマドの出身地メッカは商業都市で、ムハンマドの奥さんは商人の彼に資本を提供し、後に結ばれたのです。 このような商人という職業が、信仰上最も適したものであるという宗教=イスラムがユーラシア大陸を中国からスペインまで到達したのです。
ユダヤ人が商業民族としての性格を身につけ、都市の中で生きるようになったのも、実は、イスラム世界の中でした。それまで、多くのユダヤ人の職業は農業でした。しかし、イスラムの支配者達は、反乱を防ぐために、頻繁に強制移動を行います。そして、異教徒には、重いジズヤ(人頭税)とハラージ(地租)が課せられました。 また、ユダヤ人の安息日の規定は、キリスト教・イスラム教徒よりも厳しく、農業革命以降、農耕生産の競争力の点で劣らざるを得ませんでした。代わりに選んだ道が、離農し商業と都市の世界で生きるという選択肢だったのです。 イスラム世界が征服によって領土を拡大することによって、それまでの古代以来の旧体制が破壊されました。 それまでの支配者、特権階級たちが放逐され、貨幣を獲得することで社会的地位を獲得する社会が広い地域を覆い、古い支配層の代わりに貨幣の貴族たちが取って代わります。 こうして、ブルジョワジーの発展はイスラムから始まったのです。 資料:「ユダヤ民族経済史」湯浅赳男
作者: vaio
更新日:2010年2月5日 16時6分
環境から経済を考える
今回から宇沢弘文教授の「社会的共通資本の理論」を勉強したいと思います。
全ての取引が、市場システムの中に巻き込まれていくことの問題性を端的に指摘しているので、今後の社会を考える上で、参考になると思っています。
宇沢教授は、昭和3年生まれで、東大理学部数学科を卒業後に経済学に転向し、近代経済学者として東大名誉教授となり、現在は同志社大学社会的共通資本研究センターの長を務めています。
実は前回紹介したジョセフ・E・スティグリッツ教授は宇沢教授の門下生の一人なんです。
同じく門下生小島寛之氏(1958年生まれ。帝京大学経済学部経営学科准教授。)のブログ「環境と経済と幸福の関係」が宇沢教授の理論を判りやすく解説しているので、要約しながら紹介します。
宇沢教授のいう社会的共通資本とは
「市民一人一人が人間的尊厳をまもり、魂の自立をはかり、市民的自由が最大限に保たれるような生活を営むために重要な役割を果たすような財」のこと。
このような性質を持つため、これらの財は、私有や私的管理が認められず、社会の共通の財産として、社会的な基準にしたがって管理・維持されるものとしている。
ちょっと抽象的ですね・・・では具体的にー・・と行く前にランキング応援ポチっとよろしくね :m030: :m030:
ポチっと、ありがとうございます。 :m021: :m021:
「社会的共通資本」という概念を理解するために、まず1968年にサイエンス誌に発表されたガーネット・ハーディン氏の論文「コモンズの悲劇」を紹介します。
「コモンズ」とはみんなの共有地のこと。これが宇沢教授のいう「社会的共通資本」の原型なのです。 ハーディン氏の主張は、一言でいえば、「自由に出入りできる(オープンアクセスな)共有地(コモンズ)は、必然的に荒廃する」ということ。中世のイギリスで、共同利用している牧草地を持つ牛飼いたちが、牛をさらに増やしていく場合を例に取り示しています。小島先生は、このハーディン氏の主張を、簡単な数値例で検証しているので見てみましょう。
例えば、今49人の牛飼いが牧草地で牛1頭ずつを飼育しています。50人目の牛飼いが、あと1頭の牛を牧草地に入れるかどうかを検討しているとする。 仮に50人目の牛飼いの得られる利益は10万円であるとし、他方、あと1頭入れることで牧草地が荒廃する追加的被害が20万円としよう。 しかしこの損害を50人で等分して考えると1人あたり0.4万円である。50人目の牛飼いにとって、手に入る利益10万円は負担する損害0.4万円を上回るので、牛を牧草地に入れるのが合理的な判断である。 ところがこのことを牛飼い全体の利害で見ると、10万円の利益を新たに得るために、20万円の損害を被ることになっている。つまり、牛飼いという集団としては不合理な結末なのである。 そうであっても、オープンアクセスの原則がある限り、50人目の牛飼いの参入を拒否できない。 このようなことが続けば、牧草地は回復不能なほどに荒廃してしまう。そう、ハーディンは指摘したわけだ。 この「コモンズの悲劇」という見方が重要なのは、多くの環境問題にこの構造が見られるからである。(引用)これを現在の環境問題に置き換えると
わたしたちが自動車を新規に保有するとき、それで得られる(利用費用を差し引いた)利便性の大きさに比べて、個人的に被る環境的な損害は無視できるくらいのものだといっていい。 なぜなら、自動車から廃棄されるガスは、長期的には地球全域で均等化され、薄められるからである。(もしも、自分の出した排気ガスをすべて自宅に送り込むことが義務づけられたら、自動車を保有する人はいなくなるに違いない)。 個人にとって合理的なことが、集団では不合理(大気汚染等、環境破壊)なのである。(引用)
この「コモンズの悲劇」について宇沢教授は、「オープンアクセス」と「コモンズ」との区別についての、完全な誤解に基づいたものだとしています。
オープンアクセスというと、「誰でも自由に利用できる」ことを意味するが、実際のコモンズというのは、利用者は特定の村、地域の人々か、あるいは特定の職業的、社会的集団に属する人々に限定されているのが一般的なのである。 そして、利用者にはコモンズを利用するときのルール、掟が、厳しく規定されている。コモンズというのは、むしろ、オープンアクセスを否定するものなのである。(引用)
「コモンズはオープンアクセスを否定している。」ということは「共有地は自由な出入りと使用を禁じている。」であり、つまり「誰もが必要としているものは、自由な取り引きさせない。」ということ。
それを宇沢教授の言葉に置き換えると、
「社会的共通資本は、市場化せず、みんなで管理する。」ということになります。
実際、共同体が存在した時代には、みんなが共有していた川や泉、森ではその利用に規範がありました。
例えば、稚魚や動物の子は捕まえても逃がすとか、木の実は幾分かは森の動物に残すとか、自然サイクルを意識したような規範は多くありました。
このみんなが共有していた川や森が、宇沢教授のいう社会的共通資本であり、現在は次の3つがそれにあたるということです。
「自然資本」=自然環境そのもの 「社会資本」=道路・下水道・電気・橋・鉄道などのインフラ 「制度資本」=医療制度・学校教育制度・司法制度・行政制度・金融制度などそしてこの3つの社会的共通資本を、「社会的共通資本」とするためには、かつての川や泉、森のように、管理する「規範やシステム」が必要ということなのです。特に制度とりわけ金融制度にまで踏み込んでいるのが注目されます! おととしのリーマンショックで「金融破綻」は→「経済の大幅な落ち込み」をもたらし→「社会全体の停滞」させました。投資や投機は、一般大衆には無縁でも、金融という糸でつながっており、投資家に委ねてはならないということだと理解しました。 次回はよりシステム的な検証を行います。お楽しみに :m030:
作者: goqu
更新日:2010年2月4日 0時28分
世界経済破局への長い序章?8.オバマの金融規制強化案は本気か!?
今回は、アメリカの金融規制強化案(通称ボルカールール)を扱いたいと思います。
年明けの1月21日に、オバマ大統領は、昨年12月11日に下院で成立した「金融規制改革法案」に対し、新たな枠組みを含めた一層の強化案を発表しました。
写真は、ファイター・ボルカー元FRB議長
『ウォール街への宣戦布告』とも言われるこの強化案は、ウォール街の金融業界からの反発はもとよりダボスでの世界経済フォーラムでも論議を引き起こしました。果たしてオバマは本気なのかどうか検証してみます。
1.オバマ政権の金融規制改革の経緯
2.金融業界では高額ボーナス復帰、一方失業率は2桁台。オバマ政権への批判は高まるばかり
3.オバマ大統領がウォール街に宣戦布告
4.世界の反応は?今後の行方?
本文を読む前にクリックをお願いします。
1.オバマ政権の金融規制改革の経緯
<2009年2月/金融規制改革案の策定を経済チームに指示>
オバマ米大統領は金融規制制度の抜本的な改革案をまとめるよう経済チームに指示し、議会と数週間以内に法案作成を図る考えだ。 オバマ大統領は経済チームに指針としていくつかの原則を提示。ホワイトハウスで25日中に概要を発表する。オバマ大統領はガイトナー財務長官、フランク下院金融委員長、下院金融委員会のスペンサー・バッカス議員(共和、アラバマ州)、ドッド上院銀行委員長、リチャード・シェルビー上院議員(共和、アラバマ州)と会談する予定。 リンク<2009年6月/米政権の金融規制改革案、銀行監督業務を合理化へ
FRBは改革案のもと、財務省が主導する他の規制当局で構成される委員会と協力し、「システミックリスク」の監視に取り組む。経済成長をけん引できないほど企業を厳しく規制することなく、2008年初め以降、世界経済に打撃を与えている深刻な金融・資本市場危機のような問題が今後生じることを防ぐのが狙い。 リンク2009年12月11日/米下院、金融改革法案を可決=大恐慌以来70年ぶり-危機防止で監視組織など設立
【ワシントン時事】米下院は11日の本会議で、金融危機の再発防止を目指す包括的な金融規制改革法案を賛成多数で可決した。 法案の主な柱は (1)不正な金融商品・サービスから消費者を保護するための「消費者金融保護庁(CFPA)」の設立 (2)その破綻が金融システム全体にリスクをもたらす巨大金融機関を監視する「金融安定協議会」の設立 (3)破綻した大手金融機関の秩序だった清算を行う枠組みの策定 リンク2.金融業界では高額ボーナス復活、一方失業対策は2桁台。オバマ政権への批判は高まるばかり オバマ政権は7000億ドルもの公的資金を投入し経済の建て直しに注力してきましたが、2009年の失業率は10%に達し、この1年で416万人の雇用を減らしてきました。 金融業界には手厚く、国民生活は一向に改善されず、政権発足時は68%もの支持率が今では50%を切ってしまっています。 オバマ政権にとっての打撃は民主党の牙城であったマサチューセッツ州の上院補選で敗北を喫したことです。
米民主、安定多数割れ 上院補選敗北 医療保険改革暗雲 【ワシントン=伊藤宏】19日にあった米マサチューセッツ州の連邦上院議員の補欠選挙で、共和党のスコット・ブラウン同州議会上院議員が、民主党のマーサ・コークリー同州司法長官を破り、議席を奪取した。 民主党は、上院での議事妨害阻止に必要な安定多数の60議席を維持できないことになり、オバマ大統領が進める医療保険制度改革の先行きも不透明になった。全米有数の民主党の地盤だった同州での敗北は、就任から1年を迎えたオバマ氏に大きな打撃となる。 リンク3.オバマ大統領がウォール街に宣戦布告 2010年に入ってオバマ大統領は金融業界に対する規制の姿勢をより鮮明にしてきました。 まずは、公的資金を投入した金融機関に対し、発生する損失を負担させる計画を発表しました。
「金融危機責任料」を正式発表、公的注入資金の損失補てんで ニューヨーク(CNNMoney) オバマ米大統領は14日、ホワイトハウスで演説し、金融危機対策として2008年秋に投じた公的資金の損失を補てんするため、大手金融機関から今後10年で少なくとも900億ドル(約8.2兆円)の「金融危機責任料」を徴収する計画を正式発表した。 リンクそして、1月21日に、金融規制強化案を発表しました。この21日は、最強の投資銀行であるゴールドマン・サックスの決算説明会でもありました。 大統領は演説の中でこう言っています。 「この経済危機は金融危機として始まった。銀行や金融機関が短期的な利益を追い求め、そして巨額のボーナスを獲得する為に、大きなそして無謀なリスクを取った事から始まった」 「ウォールストリートに対して、国民にその救済資金を返済させようとしているのだ。金融システムを殆ど崩壊させかけた行き過ぎと濫用を管理するためにこの改革案をとおす」 ウォール街に宣戦布告が行われたのです。
(左)大統領の後ろに控えるのがボルカー氏、左脇はフランク下院金融委員長、隣がガイトナー財務長官。(右)中央後ろが、ハイデン副大統領、その隣がドナルドソン前SEC委員長、ドッド上院銀行委員長、その奥がサマーズ国家経済会議議長
金融規制強化案はオバマ大統領自身が『ボルカールール』と表現しているようにポール・ボルカー氏の考え方を全面的に採用したものです。窮地の大統領ついに宣戦布告 オバマ政権の「ウォール街叩きの本気度」 1月21日朝、オバマ米大統領は大手金融機関の事業規模を制限し、商業銀行のリスク投資を原則として禁じることなどを柱とする金融規制強化策を発表した。 奇しくも、大統領のテレビ演説は、2009年10-12月期の決算で至上最高益を叩きだした米金融大手のゴールドマン・サックスの決算説明会の真っ最中に行われた。あたかも、ウォール街に宣戦布告をするかのようなタイミングだった。 新提案のポイントは2つある。 第1は、伝統的な預貸業務を営む商業銀行が、ヘッジファンドやプライベートエクイティファンドなどに投資することを禁じる。さらに自己勘定で高リスク商品を売買することも原則認めない。 第2のポイントは、金融機関の負債規模に対する上限設定だ。負債のうちの預金については、市場シェア10%という枠が既にはめられており、その発想を負債全体に広げるという。巨大金融機関の破綻がただちに金融システム危機につながる事態を防ぐため、既に肥大化した金融機関が絡む合併・統合を認めない。 リンク今回の規制強化案を主導したボルカー氏の考え方が、ニューヨーク・タイムスに寄稿されています。その寄稿文の要約を小笠原誠治さんがアップしてくれています。
<ボルカー氏の主張のポイント 2010/1/30 NYタイムズ紙> ・オバマ大統領は、10日前に金融規制改革案を発表。金融危機の影響は極めて甚大であり、こうした改革の必要性については誰も反対できないはず。 ・金融システムが安定化しつつある今、当局による金融規制案が検討されている。例えば、適切な資本比率や流動性比率、当局の監督手法の改善、銀行のリスク管理手法の改善等。但し、大統領は重要なものが欠けていると考えている。 ・最大の懸念は、銀行の救済が広範囲に行われたことからモラルハザードが蔓延していることだ。 ・“too big to fail”(大きくて潰せない)ということが日常でも言われるようになった。これは、大規模で複雑で、そして国際的に活動をしているような銀行は政府の支援を当てにすることができるということを意味している。国民が、そうした不平等の扱いに憤りを感じるのは当然だ。 ・大統領が提案しているのは、銀行の自己勘定取引の制限だ。具体的には、ヘッジファンドや未公開株式ファンドの所有・運営及び自己勘定取引の禁止である。こうした活動をしている機関は、国内には4つか5つしかなく、また国際的にみても25~30程度である。 ・商業銀行がそうした活動に従事することは、顧客との間で利益相反を起こす。また、そうした利益相反は、チャイニーズウォールでは防ぎようがない。 ・世の中には、何千というヘッジファンドや未公開株式ファンドが存在しているが、商業銀行がそうしたファンドを所有することになれば、公平な競争条件を阻害するだけで何ら有益なことはない。 ・メガバンクが保有するヘッジファンドなどは、大きすぎるから潰せないと思われる一方で、独立した多数のヘッジファンドなどは、経営に失敗すれば現実に破綻しているが、マーケットには何も深刻な影響を与えていない。 ・もし破たんしたら経済に深刻な影響を与えるだろうと思われている投資銀行や保険会社などは、限られてはいるが幾つか存在している。そうした機関に対しては、資本や負債に制限を課することが重要だ。 ・規制緩和の圧力は今でも存在しているが、我々は規制改革に着手し、それを法律として成立させることが必要なのだ。 ボルカー氏の考え(NYタイムズ紙の記事)ボルカー氏は1927年生まれの83歳。1979年にFRB議長に就任し「ボルカーショック」と呼ばれる金融引き締め策を行いインフレを沈静化させました。インフレ・ファイターと呼ばれています。 ボルカー氏は大統領選期間中からオバマ陣営の経済政策のブレーンを務め、経済回復諮問会議の議長に就任しています。 2009年2月の金融規制検討チームは、ガイドナー財務長官とサマーズ国家経済会議議長が主導してきましたが、今回、主役が交代したのです。 だから、オバマ大統領が本気で「ウォール街に宣戦布告した」との見方が強まっています。 4.世界の反応は?今後の行方は? 今年の世界経済フォーラム(ダボス会議)では、欧州首脳から、ボルカールールに対する賛意が表明されました。もちろん、金融業界は反対表明していますが。
ダボス会議:金融規制巡り温度差 スイス・ダボスで31日まで開かれた世界経済フォーラムは、会議直前にオバマ米大統領が打ち出した新たな金融規制案が主要な論点となり、賛否両論が続出した。 フランスのサルコジ大統領が「投機と規制緩和の時代に戻ってはいけない」と賛同。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁も「われわれの考えと同じ方向にある」と支持を表明し、欧州の当局側からは賛意が相次いだ。 だが、金融市場では「過度の規制は金融機関の投・融資を必要以上に抑制しかねない」との懸念が根強く、英金融大手バークレイズのダイヤモンド社長は「雇用にも国際経済にも有害」と主張。ほかの米欧の金融機関幹部からも「ウォール街に対する核攻撃だ」「大きな失敗を犯したと後世に批判される」と反発が相次ぎ、当局との対立を露呈した。 リンク一方、米国上院銀行委員会の公聴会には、ボルカー経済回復諮問会議議長とウォリン財務副長官という組み合わせで出席し、規制強化案を説明しています。 ガイトナー、サマーズからボルカーとウォリンのコンビへ主役交代が、鮮明になりました。 引退表明して、選挙の思惑から自由であるドッド上院銀行委員会委員長の手腕を含め、米国議会での審議が注目されます。
作者: shigeo
更新日:2010年2月6日 2時40分
自主管理への招待(2) ~社会は、生産力の転換によってしか根底的な変革を遂げることはできない~
高度成長期にあれほど盛り上った若者のエネルギーは、新しい活力が現実に求められている今、見る影もなく沈滞している。また、経済が繁栄していた頃あれほど威勢よく賃上げを進めてきた組合は、現実に消費需要(←賃上げ)を作り出すべき肝心の今、何の力にも成らずに敗退を重ねている。人は生産が低落すればするほど生活の内に身を充足させ、時代が激動すればするほど体制の中に身を定着させるものなのであろうか? 社会の繁栄期には「反体制」的なお祭りに打ち興じ、社会の衰弱期にはその体制に依り縋るのだとしたら、それらの人々にとってこの社会体制はよほど頼りがいのあるもののようである。だが、そのような「思想と運動」は、社会の経済的繁栄の上にオンブされた、偽りの「自己主張」にすぎなかったのだと言うしかない。なるほど彼らは、頭の中では人間主義を標榜し、口先では社会変革を唱えてきた。だが指導者自身が方向を見失い、社会全体が衰弱してゆく状況の中にあって、何ひとつ新しい方向を提示し得ずにむしろその体制にブラ下って生きているのだとしたら、その「社会変革」の中味は、実は体制隷属ではないのだろうか?そのような「人間主義」の中身は、実は奴隷主義ではないのだろうか?
一言でいえば、彼らは表面と中味が、自分自身の意識と存在が、完全に断絶している。どれだけ高度な思想で自らを武装したところで、それでメシを喰ってゆくことの現実が、消えてくれるわけではない。どれだけ人間的連帯を叫んだところで、それで他人を蹴落して大企業に居ることの現実が、帳消しになるわけではない。そこでの「思想」は、常に自己の現実の前に挫屈し、いずれ消え失せる以外に何の道も残されていない。 実際、そのような「思想と運動」は、何を残し得たのか?残された彼らの真実は、受験戦争に勝ち抜いて大企業に入り、そして今ではその体制に寄りかかって、ひたすら身の安定を求めているという現実ひとつ以外に何もない。その現実は、彼らの頭の中の「人間主義」や「社会変革」と、どう結びつくというのか? 自ら否定している現実と、自分自身の現実とは同一ではないか! いったい、自己の思想と現実との、この鋭い背反をどうするのか?既成の思想は、この問いに答えるべきであろう。その「思想」があってもなくても、自己の現実の存在には何の変りもないのだとしたら、もはやその「思想」は存在する資格がない。自己を見つめるべき思想が実は自己の現実から目を外らし、社会を変革するべき運動が実は現実の社会にブラ下り、さらにこのような自己矛盾にさえ不感症になって終った「思想と運動」に残されたものは、もはや精神の荒廃だけである。
自己の現実が深く関わっているこの社会は、それ自身の生命と構造を持っている。社会は、その時代の人々の欲求に応え、かつ人々の営為によって担われる〈生産様式〉を土台として、その様式に応じた生産と政治の諸関係を構成し、再び人々の存在と意識をそれらに適応させる。つまり、人問と社会との夫々の存立の基盤を成し、夫々の存在の中核と成っているのは、生産であり労働である。従って、私たちの認識にとって重要なのは、あってもなくても良いような「思想」ではなく、人間と社会の基底的な現実を形成している生産様式の認識であり、あるいは、社会への一方通行で空まわりの「自己主張」ではなく、人々の根底的な欲求が交わり合う生産関係の認識である。 また人間と社会は、人々の日々の圧倒的な営為によって生産力が発展し、それにつれて生産様式が転換されてゆくことによってしか、根底的な変革と発展を遂げることはできない。従って、あれこれの政治運動以前に、何よりもまず、社会の土台を成す新しい生産のあり方を提示することなしには、社会を変革することはできない。同様に、あれこれの生活要求以前に、自己の土台を成す新しい労働のあり方を提示することなしには、意識と存在の断絶を止揚して自己を実現してゆくことはできない。「社会運動」に身を投じた若者達が信奉した思想(近代ヨーロッパ思想)は、「一方通行で空回りの『自己主張』」でしかなかった。だから結果的に(お祭りが過ぎ去れば)、体制隷属、つまり“ぶら下がり”となることも必然でした。ではどうすれば良かったのでしょうか? その突破口が「人間と社会の基底的な現実を形成している生産様式の認識」に目を向けることです。その生産様式の認識を土台として、「自分達の手で自分達の生きる場を作る」企業を目指し、作り上げてきたのが、共同体・類グループ(1972年創業)です。 最近では、類グループ以外にも、新しい生産様式(働き方)を模索し、成果を上げている企業が少しずつ登場しています。そこで、意識生産に適した組織=共同体的な取り組みを行っている企業を、いくつかご紹介します:m034: ・”女性が活躍する企業”リクルート ・”女性社員が企業を変える1”ワッツビジョン ・”女性社員が企業を変える2”山北調査設計 ・”子供と一緒に働けるカフェ”Mama's Cafe(ママズカフェ) ・”「常に考える!」が合い言葉”未来工業 ・”社員は一緒に闘う仲間”ウェザーニュース ・”班組織に決定権”玉子屋 ・”日替わり班長制度”ハマキョウレックス ・”役員交代制度”サイバーエージェント ・”社員による共同経営”メガネ21 ・”地域の全世帯が出資”NPO法人ゆいまーる琉球 このように、時代の変化に適応しようと模索する企業は着実に増えています。こうした先進的な企業群の試みが広まっていくことで、「社会」=人々の意識や生き方が変わるのです。 次回は、『自主管理への招待(3) 生産から離脱させ、消費へと逃避させるだけの近代思想』です。お楽しみに:-)
作者: yaga
更新日:2010年2月2日 14時38分
宇宙船地球号パイロットのマニフェスト(10) 2050年の人口を基に策定したマーケティング・エリア
84万基のトリウム原子炉を全世界に展開していく工程を計画していくためには、十分なマーケティング計画を策定する必要があります。ところが、これが仮にトリウム原発以外のエネルギー・インフラであっても、人類全体に及ぶ世紀を通してのエネルギー供給に関する展望を具体化するようなマーケティングの作業が行われたという事実を、筆者は知りません。
このような作業は、技術的な、あるいは環境的な前提が変化すれば、当然その関数として変化することは当然です。しかしそれはそれとしても、特定の条件を仮定した上であっても、マーケティング計画の策定は、実行される必要があります。筆者は一人当たりのエネルギーを算定する上での人口として、2050年の人口を採用することにしました。BOP(ボトム・オブ・ザ・ピラミッド)へのトリウム・エネルギー供給を重視する立場に大きくシフトしているからです。
本文の中でも述べていますが、2050年のアメリカの人口は世界人口の4%でしかありません。2005年には、そのアメリカが、全世界の発電量の約4分の1を消費しているのです。筆者はこれを、異常ととらえます。民主主義とか、人権とか、高邁な理想を語るのであれば、まずは、人間が人間らしい生活を営む上でのインフラを、平等に与えられるべきではないでしょうか。筆者はそのことの実現のためにも、安価な電力を供給することに、命懸けで取り組んでいくことを、あらためて誓うものです。
ということで、10回目をお届けしますが、例によって今後の進捗を一覧にしておきます。バックナンバーについては、リンクになっています。
1.「石油・ドル本位制」に代わる世界システムをつくる
2.石油に代わる代替エネルギー資源としてのトリウム
3.人類が必要とする8万kWe、84万基のトリウム原子炉
4.トリウム原発によるBOP優先の安価な電力供給計画」
5.トリウム・エネルギーが生むポスト・ドルの準備通貨「UNI」
6.地域通貨「アトム」から国際準備通貨「UNI」への出世街道
7.「見えざるカミの手」による布石か? シーランド要塞跡
8.金融崩壊の今こそ、金融再生を担う新しい人材が必要
9.工程表に従い、エンジニアリング企業とシーランドを確保
10.2050年の人口を基に策定したマーケティング・エリア(本稿)
11.総額1680兆円の建設費を要するトリウム・エネルギー
12.トリフィン・ジレンマのない「アトム」だから「UNI」に出世できる
13.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(上)
14.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(下)
では始めましょう。その前に、クリックをお願いします。
ありがとうございます。
2011年にシーランド、2012年にバングラデシュでトリウム原発を建設
実験実証用の2基のトリウム炉は、遅くともシーランドの旧要塞の改修が完了する時点までには完成していなければなりません。この開発製造にかかる費用としては、総予算500億円を予定しています。
2種類の熱交換器の開発製造は、フィンランドのバーテルス社が詳細設計を行い、高松の三和テスコが製作します。2種類の熔融塩循環ポンプは、ポンプ設計の第一人者、有限会社×××××××が設計を行い、帝国電機製作所(http://www.teikokudenki.co.jp/)が製作します。黒鉛部分については、東京炭素工業(http://www.tokyotanso.com/)が設計製造を担当します。耐熱耐食1%ニオブ含有ハステロイN鋼材および鋼板は、アメリカのヘインズ・インターナショナル(http://www.haynesintl.com/)に特注します。
タービンの製造は、三菱重工高砂製作所(http://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/404/404212.pdf)に発注する予定です。このリンクのPDFにあるタービンを基本に、コンテナサイズに納まるよう、またトリウム原子炉の2次塩の温度に合わせた若干の仕様変更が必要になります。
熔融塩の組成設計および処理技術は、チェコ原子力研究所(http://www.nri.cz/eng/npsd_sluzby.html)からの技術導入を考えています。前にも述べたように、チェコ原子力研究所との間には、トリウム熔融塩原子炉の開発について協同することについての合意が交わされています。
BRACとの協働によって実用炉の第1号を、バングラデシュのダッカに建設する計画は、シーランドの実証炉が臨界に達してから約1年後、つまり2012年を目途にしています。
シーランド中央銀行が創設する「アトム」は、当初日本円にペグしてスタートする
シーランド公国のシニョリッジ特権を活用しての「アトム」の発行は、シーランド公国の統治権を買収するや、直ちに実行されます。つまり「アトム」は2011年には誕生するということです。
ニュージーランドに設立したGolden Globe BankGroup Ltd.では、今(2010)年、日本円による海外預金を発売することになりますが、「アトム」の創設と同時に、「アトム」の外貨預金も発売されることになります。そのさい、「アトム」の外貨預金は、日本円による海外預金に比べて、ややインセンティブを利かせたものになります。
創設後一定期間、「アトム」は、為替レートを日本円にペグする政策をとります。日本人の「アトム」外貨預金購入にインセンティブを与えつつ、為替リスクをゼロにするためです。

作者: Dr. Done
更新日:2010年2月8日 9時22分
GDP信仰からの脱却8~GDPに代わる指標開発の動き
前回記事で、GDP(GNP)という指標をを開発した当事者である米国の経済学者サイモン・クズネッツ(米)ですら、初めからその限界性を指摘していたことを紹介した。
実際、お金の流量だけで物事を計測するGDPを国家の代表的な社会指標に置くことへの批判は、以前から少なくなかった。では、これまでに提唱されたGDPの代替指標、また、GDPに代わる指標を開発しようとする最近の動きには、どのようなものがあるのだろうか。
いつも応援ありがとうございます。
■GPI(Genuine Progress Indicator:真の進歩指標)
日本を学ぼう~豊かさの国際比較研究所の記事『GDPとGPI』より引用。
NHK放送文化研究所の小宮山康朗(こみやま やすあき)氏は同所が発行している「放送研究と調査」2006年1月号に「『GDP神話』を超えて」という論文を寄せ、アメリカで開発され、日本でも自治体や経済研究者に注目され始めた「新しい豊かさ指標GPI」について解説している。 (中略) カリフォルニア州オークランドにある民間の非営利研究機関「Redifining Progress」(通称RP)が提唱している概念がGPI(Genuine Progress Indicator=「真の進歩指標」)だ。GPIはGDPから控除したり加算したりする。控除するのは、①犯罪防止用に拡大する費用、②家庭崩壊に伴い支出される別居・裁判などの費用、③汚染対策費用、④環境破壊再生に投ぜられる費用等で、加算するのは①ボランティアの活動、②家庭労働の貢献等。 RPの計算によると、アメリカの1人当たりGDPは,1950年から2000年まで急拡大しているが、GPIを再計算すると、ほとんど横這いに近い数値になる。つまりGDPの伸びの大部分は真の豊かさの向上には役立っていないということになる。■GNH(Gross National Happiness:国民総幸福量) 日本でもその存在が比較的良く知られているブータンの『国民幸福総量』という概念。1972年に即位した若きブータン国王が提唱し、現在研究開発途上にある。 ジャパン・フォー・サスティナビリティ~ブータンが目指すGNH(国民総幸福量)~より引用。![]()
米国のGDPとGPI(クリック拡大)。グラフはこちらより。
1970年代に、世界でも最もGNPの低い国のひとつだったヒマラヤの小国、ブータンの国王が言い出したのが「GNH(国民総幸福)」だ。亡くなった父親を継いで、弱冠16歳で即位した新国王は「GNPよりGNHが大切だ」と言った。GNPのPのかわりに、ハピネス、つまり幸せのHを入れる、まあ、一種の言葉遊びだったのだろう。だが、ブータン国民はこれを国是として真剣に受け止め、その後、30年間かけて議論を重ね、ついに2008年、ブータン史上初の憲法の第9条にGNHという言葉が盛り込まれた。そこには、GNHを保障するのが政府の責任だと明記されている。他にも、GDPに環境と福祉/厚生を織り込み、80 年代にハーマン・ディリーとコブJr.という学者が提唱したISEW(Index of Sustainable Economic Welfare:持続可能な経済福祉尺度)、国連が開発・発表しているHDI(Human Depelopment Index:人間開発指数)、日本人学者が提唱しているHSM(Human Satisfaction Measure:人間満足度指標)、など、いくつかの指標が提唱・研究されている。![]()
ブータンの位置(左)と通学風景(左) GNHの柱は次の4つだ。1つめに自然環境の豊かさ。2つめに伝統文化の保全と促進。3つめが良い政治。ブータンは、国王自らの呼びかけで、王政から民主制へ平和裡に移行した稀有な例だ。4つめが経済発展。だがそこには、「公正な経済発展」という形容詞がついている。一部の人だけが金持ちになるようなことを経済発展と呼ばない、という考え方だ。
昨年(注:2007年)の11月に、ブリュッセルで「国の進歩や豊かさ、幸福度を測る」という、欧州委員会主催の国際ハイレベル会議が開催されました。会議のタイトルは、ずばり、「GDPを超えて」です。 11月19、20日の両日、欧州議会、OECD(経済協力開発機構)、ローマクラブ、WWF(世界自然保護基金)の協力のもと開催された会議の狙いは、進歩や豊かさ、幸福とは本当はどのようなものかについて理解を深め、その測定方法を決め、さらにこうした要素を意思決定プロセスに取り入れる利点を考えようというものでした。会議の初日は欧州委員会のホセ・マヌエル・バローゾ委員長、2日目は欧州議会ハンス・ゲルト・ペテリング議長がスピーチをしました。ローマクラブは、1972年に『成長の限界』という提言を行い世界に衝撃を与えたことで知られるイタリアのシンクタンク。この動きの背後には欧州貴族の存在も感じられる。 ■CMEPSP報告 日本語にすると『経済のパフォーマンスと社会の進歩の測定に関する委員会報告』(Report by the Commission on the Measurement of Economic Performance and Social Progress)。第1回の記事で紹介した、フランスのサルコジ大統領を中心とした昨年からの動き。 東亜日報:オピニオン~GDP代替の幸福指数~より引用。
ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ教授とアマルティア・セン教授が、フランスのニコラ・サルコジ大統領に対して、幸福や健康志向などの指標を含めた新たな経済指標の勧告案を提出した。新たな経済指標の創案は、サルコジ大統領の大統領選挙公約だった。新指標はGDP算出方式の変更や新たな幸福測定法、環境および金融安全性の3つからなっている。サルコジ大統領はこれを来週に、ピッツバーグで開かれる金融サミット(G20)会議に主要議題として提出する予定だ。2008年の世界金融危機勃発以来、新しい基軸通貨創設や金融規制の提言に精力的に取り組むスティグリッツ教授をはじめ、ノーベル経済学賞クラスの学者が参画していること、新指標の創案がフランス大統領の選挙公約であることなどの点で、従来の動きに比べて世界に与える影響も大きそうだ。 次回はこれらの中から、まず最も最近の動きである「CMEPSP報告」で、スティグリッツらが提唱している代替指標の考え方がどのようなものなのかを検討してみたい。
作者: s.tanaka
更新日:2010年1月31日 13時20分
『国家と市場の力関係の逆転』 2 王権を上回る力を持ったキリスト教教会、背後に金貸し登場
『国家と市場の力関係の逆転』 の2回目です。前回古代ローマ時代にフェニキア商人と貴族により、奴隷教化のためにキリスト教が広まっていく様子が分かりましたが、今回は中世ヨーロッパの状況について調べました。王権の元でキリスト教が発展し、その後王権を超えた力を持つに至ります。同時期都市商人の勃興が始まりつつあった。・・・・・ ●中世、王権に庇護され国家と教会が一体化していた ローマ帝国の崩壊時以降、フランク王国、そして中世まで、教会は世俗の王権によって庇護され、支配のために利用されてきた存在だった。王権による武力支配の時代ですが、諸侯が分立し比較的安定した時代が続く封建時代になると、次第に王権は教会の持つ共認支配力に依存していきます。
西欧中世の教会は、少なくとも11世紀半ばまでは、世俗の王権や諸侯により庇護されながら、その存立基盤を確保していた。それはいいかえれば、教会組織が、俗権の支配の道具として利用されていた、というこうとを意味する。西欧の初期中世社会で、世俗の君主は自国の教会の保護者として、みずから聖俗両方の職務を担うものであることを自認していた。 このように教会と国家が一体化した社会では、司教や修道院長などの高位聖職者は、教会の役職者であると同時に、もっとも信頼できる王の家臣でもあった。司教や修道院長は、王権から授与された膨大な寄進地からの収入を基盤として、王のための軍隊を養い、戦役では王とともに従軍した。高位聖職者たちは、祈祷と典礼を行う教会の聖職者であるとともに、諸侯としての顔をもっていたといえる。 当然のことながら司教も修道院長も、聖職者による選挙という本来あるべき方法によっては任命されず、王がみずからの意向に沿って指名する形で決められた。それはまた、西欧教会の長であるローマ教皇にかんしても同じであった。ローマ教皇も11世紀の半ばまでは、ローマ皇帝の称号を受け継いだドイツ王が、実質的に指名していた。 「新書ヨーロッパ史 中世編」堀越孝一著より
教皇庁で改革の動きが一挙に表面化したのは、教皇ニコラウス2世(在位1058~61年)の時期である。特にこの改革の機運のなかで、それまでドイツ王が指名してきた教皇の任命のあり方が、教会法上本来の方法である選挙によるものに変わる。・・・・(中略)・・・・いわばドイツ王権の弱体の時期に教皇庁は、教団の自立をめざす一連の運動を起すことになる。こうして教皇選挙の原則が定められるとともに、ローマでは教皇主催の教会会議で、俗人による聖職者任命の観衆と、妻帯する聖職者の腐敗に対して、批判の決議がなされる。それは高位聖職者の任命権を掌握していた世俗権力への宣戦布告でもあった。特にそれは、教皇庁を実質的に支配してきたドイツ王権との戦いの開始を意味していたのである。 (同上著より)★王権からの自立を目指した教会、この動きの後押しをした勢力は誰なのか? 当時国王と対立していた、封建諸侯(貴族)と勃興しつつあったイタリア諸都市の商人と考えられます。
・・・その後、教皇側と皇帝側とは、ドイツ、イタリアの聖俗の諸侯、さらにイタリアの諸都市も巻き込みながら、全面的な対決へと至った。この叙任権闘争として知られる、グレゴリウス7世とハインリヒ4世の対立のハイライトとなったのが「カノッサの屈辱」の事件である。 (同上著より)
11世紀の叙任権闘争において、すでに教皇と皇帝の争いは始まっており、皇帝ハインリヒ4世と対立するヴェルフ5世は、教皇派のトスカーナ伯マティルデと結婚したため、教皇派はヴェルフ(ゲルフ)と呼ばれはじめた。(中略)教皇の支持を求めたロンバルディア同盟などの都市がゲルフと呼ばれた。この聖職者任命の叙任権を王から奪取することでローマ教皇は、それまでバラバラだった各地の教会を、ローマ教皇を頂点とする統一組織に再編成することが可能になり、王権から独立してヨーロッパ全体にネットワークを張り巡らした。 ここに教皇とお膝元のイタリア商人(金貸し)との連携が確立し、金貸しは十字軍資金調達・免罪符販売などを通じ教会支配を強めていくと共に、ヨーロッパ世界を動かす権限を持つ教皇といういかにも買収しやすい対象を見出したのだ。(世界を動かす現代のアメリカ大統領職に近い存在)。 ※このゲルフ派の諸都市から近世・現代につながる金貸し金融勢力が派生していく。 参照:欧州の2大支配勢力:古代ローマ以来の貴族系とフェニキア以来の金融系 ●この頃の都市の状況 11世紀頃のヨーロッパでは、イタリアとフランドル地方を拠点とする2大商業圏が形成されていた。南イタリアでは、ベネチア、ピサ、ジェノバなどの海港都市がビザンツ帝国やイスラム世界を相手に地中海交易で繁栄していた。北のフランドルでは、毛織物産業によりハンザ同盟の商人を取り込んで北海・バルト海交易の拠点となっていた。(イタリアの海港都市は、フェニキア商人以来の流れを汲み、ハンザ同盟はバイキング以来の交易民の伝統を持つ。) これら南北の商業圏は内陸のフランスのシャンパーニュの大市などに物品を供給し、そこから各地への交易ルートに市場(都市)が形成されていった。
作者: Hiroshi
更新日:2010年1月31日 9時6分
新シリーズ「お金の本質に迫る!」3~国家と貨幣の関係~
シリーズ第3弾は「お金の本質に迫る!」3~国家と貨幣の関係~です。
お金の誕生から始まり、お金の勢力拡大を前回、前々回と展開してきました。
過去の記事はココから!
シリーズ第1弾「お金の本質に迫る!」1~お金が生まれてきた背景~
シリーズ第2弾「お金の本質に迫る!」2~市場拡大の原動力~
さて、今回は国家と貨幣の関係に着目してみたいと思います。
今から5~6千年前に人類初の国家である武力支配国家が誕生しました。その当時の国家での貨幣のあり方と現在、私たちが使う貨幣あり方は同じだったのでしょうか?
貨幣のあり方…形、使われ方、使用目的と考えてみましょう。
当時の国家の治め方、周辺国家との関係、人々の生活と想像を膨らませてみると今とは違うあり方がありそうですね。
そこに着目して当時の国家と貨幣の関係ついて一緒に考えていきましょう!
いつもありがとうございます。クリックお願いします。
るいネット「貨幣の古代史①」
国家と貨幣の関係について、滅亡カテの辻さん、熊谷さんの投稿も踏まえて考えていきたいと思います。 中央アジアにおける遊牧部族たちの中から始まった略奪闘争を止揚するためには集団が不可欠であり、略奪という※私権原理を核にしながらも集団原理でもって、一対婚規範と私有財産規範によって国家を統合した。さて古代国家内での経済関係はどのようになされたかというと、基本的には王による再分配というシステムが採用されている。国家内のイザコザを防止するためには財産は全て王の権力のもとに集中させてから分配するのである。性闘争を縄張り闘争へと変換させ、成員同士の無用な対立を防ぐという真猿集団と同じ集団原理が採用された訳だ。 ※誰もが私権(金、地位、異性)の獲得を目指しそれを認める事で集団としてまとまっている。男女が一対一で結婚する事、みんなが自分の財産を持てる事を制度とし、国が統治されている。 そこでは確かに熊谷氏が指摘しているように銀もつかわれていますが、この時代の交換は牛や奴隷などいわゆる物品貨幣も多く使われています。ここで注目すべきは、他国との関係が戦争→支配・略奪が支配的な時期ではむしろ貨幣の意義は支払い責任の数量化にあったということです。熊谷さんが例にあげたように罪人に対する支払い義務はもとより、国家の周辺をうろちょろする荒くれ集団に対して支配後、牛を差し出すことを要求するといった具合だったようです。 今日に見られるようなコインとしての貨幣が登場するのはBC7世紀末ごろ、現在のトルコの一部に建国されたリディア王による貨幣がその始まりのようです。リディアは本来農業を中心とする専制君主制国家であったが海を隔てているとは言うもののギリシャに近いという地理的条件もあって、染織、冶金、採鉱にも優れていた。これらの繁栄はアジアとヨーロッパの十字路であり、東西貿易の中継地であることからもたらされた。(貨幣の誕生 三上隆三 朝日選書) つまり今日いわれる交換の媒介物としての貨幣が形になったのは国家の内部統合の必要性からではなく、国家と国家の間の貿易においてなのです。
古代国家とリディアを比べて着目したいのが【他国との関係】です。 古代国家の時代は他国との関係は戦争がメインでした。しかし、次第にリディアの時代になると、他国との関係は貿易が盛んになります。 国家と貨幣のあり方を決定するのは、その国が周辺諸国とどのような関係にあったのかで変わってくるのです。 <古代国家とリディアの特徴> ■古代国家:戦争状態(緊張状態)の為、国民同士による争いの防止 序列原理の頂点にいる国王が国(=国内の財産)を支配していた モノは中心(国王)に集中→再分配される。ここで重要なのは【数量】 国王の絶対的な力(序列の力)があれば国内のモノは集まる。その後、いくつあるのか管理する必要があった。結果として数が重要となる。 ■リディア:国の立地条件から材料確保→加工技術に優れていた 貿易の結節点であった 国家と商人、商人と商人の貿易が他国との間で行われる モノのやり取りが商人によって国家間で行われる事で、古代国家の時代に比べて大多数の人が貿易に加わった。当然、大多数の人が動けば大量のモノが移動します。ここで求められたのは【流通性】であったと考えられます。流通性能の向上を求めて誕生したのが鋳造貨幣(コイン)でした。国家が貨幣流通を支配するために、国家による鋳造貨幣が作られるが、貨幣発行の国家権力の独占をめぐって、私鋳業者や偽造人との間で熾烈な闘いが繰り広げられるなど、その支配の確立への道は平坦ではなかった。 そこで鋳造貨幣の登場以降、次第に経済力が国力を決める時代となり、国家にとっては金銀の調達が至上命題となる。とりわけ大航海時代前夜から、ヨーロッパ及びイスラム各国は金銀を求めてアフリカ大陸やアメリカ大陸へと侵略する。 ・・・GRAND THEORY Vol.4 経済破局は来るのか?~金貸しが創りあげた近代市場の崩壊~ 上記の引用にあるようにこの後、国家は支配領域を拡大します。中でもイスラムの支配領域には驚くべきものがあります。 次週は、何故イスラムが驚異的な拡大を成し遂げたのかみていきたいと思います!
作者: wacky
更新日:2010年1月29日 20時18分
「新しい経済システムを考える」 1.2009年に得た厳しい教訓
サブプライムローン問題に端を発した米国の住宅バブル崩壊を切っ掛けに多分野の資産価格の暴落が起こり、2008年9月に米国の名門投資銀行であるリーマン・ブラザーズが破綻し、世界的な金融危機の引き金となったリーマン・ショックから早1年半が過ぎようとしています。

世界的に銀行や企業の倒産が相次いだ経済の混乱期から、漸く景気低迷の底を打ち、回復の兆しが表れたと言われ始めましたが、失業率は回復するどころか高止まりするとの予測もあり、先行きはまだまだ不透明な状況です。
この不透明な状況が続く原因は何か?
それは、リーマンショックから始まった経済の混乱期に得たものは何だったのかを、明確に理解できていない事にあるように思います。
そこで今回は、るいネットでも紹介されているノーベル賞経済学者のジョセフ・E・スティグリッツ教授の寄稿をもとに、この内容に迫ってみたいと思います。
↓次に行く前に押して行って下さい。
スティグリッツ教授は、アメリカ人の経済学者で、2001年にノーベル経済学賞を受賞。1997~2000年の間、世界銀行の副総裁を務めた人物です。
Econometric Society(国際計量経済学会)の会長も務めた日本の経済学者である宇沢弘文の門下生でもあります。
スティグリッツ教授は、現在のグローバリゼーションの「失敗」と「原因」を以下のように説明しています。
「グローバリゼーションは世界の人々に幸福をもたらすはずだった。だが、実際にはごく少数の金持ちがますます裕福になって、格差を広げただけだった。そしてこういう結果を招いた背景にはアメリカの横暴がある」 (中略) グローバリゼーションは本来、先進国と発展途上国の双方に利益をもたらすはずのものだが、この「ゲームの支配者」は発展途上国に対して非常にアンフェアだった。そのためこれらの国のほとんどで失業率が上昇し、先進国と途上国の格差は増大した。さらに先進諸国における国民の貧富の差すらも拡がった。金持ちはより金持ちに、貧困層はますます貧困になっていったのである。グローバリゼーションが不平等をさらに拡大させたことは事実だ。 「国際フリージャーナリスト大野和基の現地取材リポートの裏側」より引用そんな彼が「2009年に得た厳しい教訓」として執筆した寄稿を紹介します。 るいネットより引用
『ジョセフ・スティグリッツ教授特別寄稿「もう同じ過ちは繰り返すな! 2009年に得た厳しい教訓」』リンクより転載します。 ---------------------------------------------------------------- ノーベル賞経済学者のジョセフ・E・スティグリッツ教授(コロンビア大学)は、世界は2009年に5つの教訓を学んだという。どれも重要だが、どれも過去、学んだことのあるものでもあった。われわれはいつになったら経験を生かせるのか。 <以下続く> 続きは以下のリンクからお読みください。 「もう同じ過ちは繰り返すな! 2009年に得た厳しい教訓」~ジョセフ・スティグリッツ~① 「もう同じ過ちは繰り返すな! 2009年に得た厳しい教訓」~ジョセフ・スティグリッツ~②ここでは5つの教訓が示されていますが、その内容を簡潔にまとめると次のようになります。 ○第一の教訓 「市場は自己修正がきかない」 →市場経済において各個人が自己の利益を追求すれば、需要と供給のバランスは自然に調整され、結果として社会全体の利益が達成されるという考え方をといたアダム・スミスの言葉「見えざる手」は存在しない。 自然に調整されるどころか、適切な規制がなければ市場は暴走し、その結果生じた損失は一般市民への負担として押し付けられる。 ○第二の教訓 「市場は、所期の意図どおりには機能しないことが多い」 →市場に流される情報とはほとんどが「有利な情報」であり、「不利な情報」は捨象、隠蔽される事が多い。 その意味で市場に流れる情報は不完全な場合が多く、当初に期待した通りの結果を生まない。 そして、この不完全な情報によってもたらされたリスクは、一企業内に止まらず、金融システムを通じて世界中に蔓延していく。 ○第三の教訓 「ケインズ派の政策は機能する」 →経済が停滞している時には、市場に変わって政府が財政投資を行い、景気政策を取る事が有効であるとするケインズの考え方に基づいて、早期にそれを実施した諸国は、今回の危機からいち早く回復した。 しかしその事実を、マスコミや金融専門家はほとんど取上げようとしない。 ○第四の教訓 「金融政策とは単なるインフレ対策だけではない」 →インフレとは、流通する紙幣量の増加(フロー)による貨幣価値の低下と、それによって引き起こされる物価上昇が中心的な内容であり、金融政策の主眼もそこにある。 しかし今回の金融危機を引き起こした要因は資産(ストック)バブルである。 今回の金融危機は「フロー」ばかりを注視して、「ストック」に無頓着になった中央銀行の無力さが際立った。 ○第五の教訓 「全てのイノベーション(技術革新)がよりよい社会に繋がるわけではない」 →金融工学におけるイノベーションとは、規制や会計基準を逃れる為のものである。市場をより効率的で安定したものにする事を意図したものではない。 それ故に社会を大混乱に導いたのである。 これらの教訓から、私たちは「今の金融システムでは社会をよくすることは出来ない」ということを学ばなければならないと思います。 今回の出来事を、これまで繰り返されてきた景気の波の一つのように捉え、ただひたすら回復を待つだけでは、今の不透明な状況からは抜け出せません。 今の状況から抜け出す為には、新しい経済システムの追求が必要不可欠なのです。 次回からは、今の金融システムに変わる「新しい経済システム」を追求していきます。
作者: minezo
更新日:2010年1月28日 17時52分
世界経済破局への長い序章? 7.GCC諸国のオイルマネーはいつまで米国に還流するか?
前回は、天然ガス価格の低落でアジア(中国)シフトを迫られているロシアを扱いました。
今回は、原油と天然ガスの大産出地域であるGCC(湾岸協力会議)諸国を扱ってみます。
GCC諸国とは、サウジアラビア、クウェート、UAE(アラブ首長国連邦)、カタール、バーレーン、オマーンの6カ国です。
図は日本GCC学生友好協会からお借りしました。
今回は以下の点を扱ってみます。
1.GCC諸国には、どれぐらいのオイルマネーが蓄積しているのか?
2.蓄積マネーの分散投資(米国離れ)を進めるクウェート
3.米国に忠誠を尽くし、貢ぎ続けるサウジアラビア
4.サウジアラビアの秘められた火薬庫
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1.GCC諸国には、どれぐらいのオイルマネーが蓄積しているのか?
みずほ総合研究所・経済調査部の「みずほ欧州インサイト」というレポートがあります。その2009年12月1日号が中東オイルマネーの分析です。
『中東オイルマネーの現状と行方 ~金融危機の中東SWFへの影響と将来像~ 』 リンク
みずほのレポートでは、GCC諸国のオイルマネー(原油収入の蓄積分)を、6カ国の経常収支黒字の累積額としてみています。
それによると、2008年末で、6カ国合計で1兆2000億ドルが蓄積していると推計されています。サウジアラビアが4500億ドル、クウェートが4000億ドル、UAEが2000億ドル、その他3カ国で2500億ドルです。
2004年段階では、6カ国合計で3000億ドルでしたので、原油価格が1バーレル40ドルを超えた2005年からのオイルマネーの蓄積スピードはすごいですね。
GCC諸国の経常収支黒字額の累積
図はみずほレポートからお借りしました。(以下の図も同じです。)
2.蓄積マネーの分散投資(米国離れ)を進めるクウェート
では、このオイルマネーは何処に投資しているのか、米国への資金還流でドルを支えているのか見てみます。まずは、クウェートです。
クウェートのネットの対外投資は、2007年が350億ドル、2008年が500億ドルとなっています。(下図) *ネットとは対外投資総額から対内投資総額を引いたものです。
クウェート一般政府のネット対外証券投資とWTI
次に、対外投資の大半を占めている証券投資の中身を見てみます。(下図)
2007年のネットの対外証券投資は300億ドルです。投資先をみると、約1/2の150億ドルをGCC地域に投資しています。そして、米国向け投資は50億ドル程度にとどまっています。
証券投資のうち、株式投資が圧倒的に多く、長期債(米国債等)は1/4程度です。
クウェートは、オイルマネーを域内(GCC地域)投資にシフトし、米国離れを基本的にしています。
クウェートの07年対外証券投資の地域別・証券別内訳
米国向け投資を行う場合でも、したたかです。
クウェート投資庁が、米国シティグループの株式投資を行い、一時多額の損失を抱えましたが、昨年12月に優先株の普通株転換を行い、その普通株を売却して11億ドルの利益を出しています。
保有するシティ株を売却し11億ドル(約990億円)の利益を得た政府系ファンドのクウェイト投資庁 クウェイトの政府系ファンド(SWF)であるクウェイト投資庁(KIA)は、2009年12月6日、声明を発表し、保有するシティ・グループの優先株を普通株に転換後、41億ドルで売却したことを明らかにした。 クウェイト投資庁(KIA)は同声明で、「売却により11億ドル(約990億円)の利益を得た。当初の投資に対する回収率は37%であった」 リンク産油国の中で、最も商売人といわれているクウェートは、オイルマネーを米国に還流させながらも、したたかに儲けています。決して、米国に資金が釘付けにならないように行動しています。 同じく、UAEもドル・米国投資一辺倒ではありません。 3.米国に忠誠を尽くし、貢ぎ続けるサウジアラビア 次はサウジアラビアです。 下図は、サウジアラビア通貨庁の対外資産の推移です。06年1月から09年10月までの月別推移です。 *サウジアラビア通貨庁は、通貨発行・為替管理・政府資金の管理を行っています。日本でいえば日銀と財務省国際金融局(外貨管理を行っている部門)をあわせたものです。 WTI価格が急上昇した2008年に、対外資産は4300億ドルまで拡大しました。その後、リーマンショックと原油価格下落で、資産は減少していきますが、09年10月には再度増加しだしています。 09年10月段階で、対外資産総額は、3900億ドルです。 3900億ドルの内訳は、対外証券投資(株式や債券)が2800億ドル、海外貯金が800億ドルです。 サウジアラビア通貨庁の対外資産
サウジアラビアの対外投資(オイルマネー運用)は、保守的といわれています。保守的の中身は、ドル資産運用・米国債運用です。
対外証券投資の中心は米国債投資であり、外貨預金はJPモルガン・チェース銀行(旧チェース・マンハッタン銀行=ロックフェラーの銀行)預金とみてよいでしょう。
サウジアラビアは、1986年以来、自国通貨・サウジリアルを対ドル固定制にし、現在1ドル=3.75サウジリアルです。
ドル固定制ですので、ドル表示(或いは自国通貨表示)では為替差損は出ませんが、ドル価格がSDR及び他国通貨(ユーロや円)に対して下落しているので、SDR表示を採用すると大幅な為替差損(対外資産の目減り)が生じます。
サウジアラビアは、対ユーロ、対SDRでの資産目減りを我慢しながら、対ドル固定制で米国に忠誠を尽くし、オイルマネーを米国還流させ、貢いでいます。
4.サウジアラビアの秘められた火薬庫
GCC諸国の共通通貨づくり(固定ドル相場制からの離脱)では、クウェートとUAEが積極派です。対して、サウジアラビアは依然として対米追随です。中国、日本に次いでドル資産をもつサウジアラビアが、ドル離れをしていませんので、GCC共通通貨づくりは進んでいきません。
中東地域での、ドル覇権の維持、ドル下支えは、サウジアラビアの動向如何にかかっています。
巨額の資金を誇り、経済的には安定しているサウジアラビアですが、実は、大きな爆弾を抱えています。
それは、隣国イエメンの政情不安です。図の黄色の部分がイエメンです。
イエメンには、サウジアラビアとの国境地帯・山岳部にシーア派の反政府武装勢力が存在します。この武装勢力は、サウジアラビア内のシーア派部族地域へ進出する動きを見せ、サウジアラビア軍と戦闘行為を繰り返しています。
11月2日:シーア派武装勢力が、サウジ軍の一人を殺害し、11人を負傷。
11月4、5日:サウジアラビア空軍が、シーア派武装勢力の拠点を本格的に空爆。
11月27日:シーア派武装勢力が、9人のサウジ兵を捕虜にしていることを発表。
この動き伝えているのが、サウジアラビア兵9人が捕虜になるなど依然続くイエメンとの国境地帯でのフーシ民兵勢力との戦闘 です。
イエメンの反政府勢力は、米国(CIA、ペンタゴン)によって、北イエメンが南イエメンを武力統一する際に育てられた武装勢力です。その意味では、アフガニスタン情勢と似た構造で、イエメン内部がより分裂し戦闘が拡大する可能性をもっています。
ドル覇権を支えているGCC諸国の盟主サウジアラビアにとって、隠れた火薬庫と云えます。
サウジアラビアの王族内部に、或いは国民世論の中に、親米と非米・反米の軋轢が始まっていると見ることが出来ます。
作者: leonrosa
更新日:2010年1月29日 14時3分
自主管理への招待【1】 ~工業生産から意識生産へ。時代は今、歴史的な生産力の転換を遂げようとしている~
自主管理への招待【1】 定年まで三〇年間、「花形」であり続けた産業があっただろうか? その時々の世間の風潮に流されて、一生の職業を選択してしまう若者が増えてきている。だが三〇年前の石炭、二〇年前の繊維、一〇年前の鉄鋼、これらその時々の花形産業は、工業生産の発展の過程で次々と凋落し、その度に〈自前の認識〉を持たなかった者は苦汁を飲まされてきた。まして今、諸産業を次々と興亡させながら凄じい勢いで発展してきた工業生産は、遂に物の(消費の)飽和限界に行き着き、すべての進路を塞がれようとしている。これは史上、人類が経験したことのない事態である。このような大転換の時代に、あいも変わらず目先の「花形」や「安定」をもてはやす世間の評価ほど、当てにならないものはないだろう。
それどころか今、経済は、あり余る工業製品の山に埋もれたまま、立ち上がる気配もない。すでに数多くの企業が潰れ、残る会社にも人員整理が頻発している。しかもこれまで数世紀にわたって、良くも悪くも社会をリードしてきた経済界の指導者たちは、今では展望を喪い、何の指針も出せないでいる。しかし他方では、物を超えた、いわば〈意識〉を売る教育産業や情報産業あるいはサービス産業が、この不況の中でも着実に生産を伸ばしてきている。
よく見れば、これは過去のいかなる不況期にもなかった、まったく新たな状況である。これまで社会の生産の主力部を構成してきた工業が衰退の度を強め、代わって<意識生産>が社会の生産の主力に成りつつある。すでに第三次産業人口は、全労働者の過半数を超えた。時代は今、工業生産から意識生産への歴史的な生産力の転換を遂げようとしている。生産力という社会の基底部の転換が、社会全体の根底的な変革と激動を伴うのは当然であろう。しかもこの激動の時に、従来の社会のリーダーは無力状態に陥り、それにとって代るべき新たな生産のリーダーは、未だ力を持つまでには成長していない。状況は、さらに混迷の度を増してゆくだろう。私たちは今、指導者不在の社会の中に置かれているのである。
私たちは、このような時代の到来を、むしろ歓迎している。今ほど社会が自らの停滞を打ち破る、革命的な活力を求めている時はないからである。このような時代には、大樹の下に身を寄せる「お抱え」型の安定など、一時の気休めにしかならない。むしろ、どのような状況にも対処してゆける強靱な思想と能力を獲得してゆくことこそ、本当の安定への道ではないだろうか? たしかに状況は混沌として、頼るべき思想も今はない。しかし歴史を振り返れば、頼るべき全ての指標が失われた混沌の状況こそ、常に真の創造の土壌であった。そして時代が変る時、常にまず新しい思想が登場してきた。かつそれは、常に既成の思想の批判的超克として現れてきた。そこで私たちも、まず近代の思想から問い直してゆこう。(※本稿では、近代とは現代を含む、工業生産の時代を指す。):m162: 次回以降、以下の内容を予定しています :m162: 自主管理への招待(2) 社会は、生産力の転換によってしか根底的な変革を遂げることはできない 自主管理への招待(3) 生産から離脱させ、消費へと逃避させるだけの近代思想 自主管理への招待(4) 「頭の中だけの自己」から「実現対象」への追求ベクトルの転換 自主管理への招待(5) 否定し要求するだけの「閉塞の哲学」から、実現対象を獲得した「解放の哲学」へ 自主管理への招待(6) 実現思考とは何か 自主管理への招待(7) 労働の解放のために:自主管理の原則 「自主管理への招待」シリーズは、毎週火曜日にアップ予定です :m057: お楽しみに :nihi:
作者: manaty
更新日:2010年1月28日 22時0分
宇宙船地球号パイロットのマニフェスト(9) 工程表に従い、エンジニアリング企業とシーランドを確保
岡田淳三郎氏の投稿に、「認識形成は遊びではない。誰もが担うべき、もう一つの生産活動」なのであるとあります。また「次代を読む」では、「社会の心臓部となる『認識形成サイト』への参加は、そのまま旧体制に代わる全く新しい社会統合機構(の中核部)を、じぶんたちでゼロから構築してゆく活動となる。それは、まぎれもなく『この時代を作ってゆく当事者になる』ということであり、だからこそ『一番面白い』活動になる」とあります。
小論はあくまでもビジネスモデルのプレゼンテーションですから、「一番面白い」活動といえども、実現できなければ何の意味も無い実践の計画書です。したがって冒頭にも書きましたように、構造認識とフィジビリティという観点から、ご叱正をいただくことを重ねてお願いする次第です。
さて、いよいよビジネスモデルの工程表を明らかにする時がきたようです。ということで、9回目をお届けしますが、例によって今後の進捗を一覧にしておきます。バックナンバーについては、リンクになっています。
1.「石油・ドル本位制」に代わる世界システムをつくる
2.石油に代わる代替エネルギー資源としてのトリウム
3.人類が必要とする8万kWe、84万基のトリウム原子炉
4.トリウム原発によるBOP優先の安価な電力供給計画」
5.トリウム・エネルギーが生むポスト・ドルの準備通貨「UNI」
6.地域通貨「アトム」から国際準備通貨「UNI」への出世街道
7.「見えざるカミの手」による布石か? シーランド要塞跡
8.金融崩壊の今こそ、金融再生を担う新しい人材が必要
9.工程表に従い、エンジニアリング企業とシーランドを確保(本稿)
10.2050年の人口を基に策定したマーケティング・エリア
11.総額1680兆円の建設費を要するトリウム・エネルギー
12.トリフィン・ジレンマのない「アトム」だから「UNI」に出世できる
13.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(上)
14.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(下)
では始めましょう。その前に、クリックをお願いします。
ありがとうございます。
トリウム・エネルギーによる電力事業は、21世紀最大の基幹産業
人類の3分の2が電力の恩恵を一切受けていないか、もしくは100W以下の電力しか使えない現状では、トリウム・エネルギーによる電力事業は、まさに21世紀最大の基幹産業ですし、トリウム熔融塩原子炉の技術も、「デフタ パートナーズ・グループ」の原丈人氏が取り組んでいるいくつかのコア技術に優るとも劣らない、重要なコア技術であると考えています。原氏は3年前の前著、「21世紀の国富論」の第5章の最後を、次の文章で結んでいます。
民間の資金が、人々の生活を豊かにする新しい技術の育成や「発展途上国」を支援するような事業へと積極的に流れていくための仕組みづくり。そして、このような事業に関わる人々の意欲が促されるような社会を築いていくこと。最終的には現在の法律、税制、会計基準などのすべてを変えていかなければなりませんが、まずはできるところから、ひとつずつはじめていきましょう。 人が育ち、人が集まる環境をつくる。それが、世界から必要とされる二十一世紀の日本への道であると信じています。原氏のいう「民間の資金」を「みんなのネオ年金」の年金基金に置き換え、「新しい技術」を「トリウム原発」に置き換えれば、ここに書かれていることは、そのまま宇宙船地球号のパイロットたらんとする私のミッションでもあります。年金基金は、本来あらゆるファンドの中で、最も長期のスタンスで運用できるファンドですから、基幹産業を育てる上で、これにまさる資金はありえないのです。しかも私が設計した「みんなのネオ年金」の年金基金は、運用上の失敗をしない限り元金が減ることはなく、むしろ天井知らずに増え続けていくことを基本的な特徴とするものです。 新しい世界システムを構築する事業に必要な時間は逼迫している またトンチン年金を基礎に設計されている「みんなのネオ年金」の受給者は、加齢に応じて、「クイズ$ミリオネア」式に、墓にも持っていけない多額の給付を受けることになりますが、当然これらの「年金受給金」の中にも、遺言信託によって、委託者の「意志」に基づいて次世代に投資されていく部分が、少なくない比率を占めることになるでしょう。つまりお年寄りの莫大な年金受給金が、志を伴った「志本」に変わっていく大きな可能性が秘められているのです。 肝心の「みんなのネオ年金」についての解説には紙数が足りませんが、今私は、「みんなのネオ年金『志本論』」という本を執筆中です。思えば35歳にして中山素平氏のトンチン年金創設プロジェクトに関与したことが、私の人生を今日まで導いてくることになりましたし、これからも私の余生は、最後までサスティナブルな人類共同体を実現するために捧げられるでしょう。 それにしても「石油・ドル本位制」に代替する新しい世界システムを構築していく事業には、圧倒的な時間的制約が付いています。この中に国連ミレニアム開発目標(MDGs)である2015年までに貧困を半減するとか、民主党のいう2020年までにCO2を25%削減する、あるいは荒木武・元広島市長が作った平和市長会議が「2020年までに世界から核兵器を廃絶する」として掲げた「2020ビジョン」などの目標を含めるとするならば、なおのこと時間は切迫しています。 まず、エンジニアリング会社を確保し、シーランドの統治権を手に入れる 当面の時系列の工程表は、こうなります。すなわち、まず今(2010)年中に、某2部上場の造船会社をM&Aによって取得します。必要な予算は50億円を見込んでいます。トリウム原子炉の大量生産に備える世界初の生産基地であるエンジニアリング会社を確保するためです。

作者: Dr. Done
更新日:2010年2月1日 9時29分
ですが、これは

リディアは本来農業を中心とする専制君主制国家であったが海を隔てているとは言うものの